再生医療とは
体の組織を再生すること、一言で言えば人間の「再生する力」を引き出す治療です。再生医療は、さまざまな病気や美容にも効果的です。
創傷治癒や免疫調整、神経再生など多くの機能として働き、あらゆる病気の治療に効果があると言われています。体内に異物を注入せず、人が本来持つ成分によってお悩みの改善を目指せるため、人工的な薬品や異物を体内に入れる治療に比べ、アレルギー反応を起こすリスクが比較的少ないと言えます。
私たち人間は、全ての組織や臓器に細胞が集まっており、約200種類37兆個の細胞からできています。その細胞一つ一つに寿命があり、寿命を迎えた細胞は死んで、新しい細胞が作り出される分化と呼ばれる過程を繰り返し、私たちの体は維持されています。この分化に重要な役割を果たしているのが「幹細胞」です。幹細胞は、一つ一つの細胞の寿命が終わっても、再び様々な臓器を作る細胞へと変化することができ、古くなった細胞と入れ替わることができます。
当クリニックが、使用する幹細胞は「自己脂肪由来幹細胞」で、組織の採取が比較的安全かつ容易であり含まれる幹細胞の量が多く、骨髄や臍帯血、歯髄といった他の間葉系幹細胞と比べても増殖能も高いとされており、最近の再生医療では、脂肪由来幹細胞が治療で使用されることが多くなっています。
自己脂肪由来幹細胞特徴
- 免疫や炎症の異常を調整して、正常に戻す能力(免疫調節作用)・組織の損傷や炎症部位に集まる能力(ホーミング効果)
- 様々な機能性物質を分泌し、近くの細胞に働きかける能力(パラクライン効果)
- 少量の皮下脂肪から幹細胞を分離できる
- 他の幹細胞と比べて、多数の幹細胞を採取できる・遺伝子操作などを要さず、発がんのリスクが低い
治療効果
免疫調節作用
アトピーや喘息などのアレルギー疾患、自己免疫疾患、悪性腫瘍や感染症に対する治療効果が期待出来ます。
組織修復作用
脳血管障害やパーキンソン病などにおける神経損傷に対して修復・再生効果も期待できます。
血管再生・新生作用
動脈硬化症や心筋梗塞、脳梗塞後遺症、認知症などに対する治療効果が期待できます。
抗炎症作用
障害部位の治癒促進や疼痛軽減など、細胞や組織の炎症を軽減・改善させる作用が期待できます。
抗酸化作用
体内の活性酸素を除去する作用があり、疲労回復、生活習慣病の予防や改善。エイジングケアが期待できます。
期待される臨床応用の可能性
| 関節の若返り |
| エイジング症状全般（男女の更年期障害ほか） |
| 脳・脊髄（脳出血 脳梗塞・アルツハイマー病・脊髄損傷） |
| 肺（COPD.間質性肺炎） |
| 糖尿病 |
| 心臟（心筋梗塞） |
| 血管の若返り |
| 腎臟（慢性腎機能障害） |
| 肝臓（肝炎・肝硬変） |
| 皮膚の若返り |
